感想0517

ワールドトリガー27巻

面白かったです。いや、本当にそうか……? ワートリは展開がどうであろうと最後まで追って読む、と決めている数少ない作品なのですが、最近読んでいてずっと「これはファン以外の人は面白いんだろうか?」と考えてしまう。まあ、この巻まで追っている読者はそれなりのファンしかいないと思いますが……。人に勧めにくいどころか、脱落してるかもしれない……と思って今まで読んでいた友人にも「最新刊読んだ?」と聞きにくい。

思うに自分は、キャラクターのエピソードや関係性などのエモーショナルに訴えかける部分を面白いと感じることが多いのだと思います。あまりそういうところをドラマチックに描かないワートリは本来自分向きではないのかもしれない。でもやっぱりワートリでしか得られない面白さもあるんだよね。それは何というか……言葉を選ばずに言うと葦原先生が「設定厨」なところだと思います。閉鎖環境試験が始まってからは特に、ゲームのシステムを考えたり、能力のパラメーターなど設定をいじくり回したりするのがホントに好きなんだろうな……とつくづく感じます。これはオタクが一緒になってあれこれ妄想するのが楽しいやつですね。ただ漫画として読むには目が滑ると思う部分も正直あるので、できたらこの設定を反映したガチのワートリのゲームとかやってみたい。

よかった部分としては、鳩原と二宮隊、ユズルと影浦隊の過去話ですね。散々言われてたけど二宮さんは見た目によらず熱い男だなとか、あの話を踏まえた上でのユズルと千佳ちゃんの関係性がやっぱりいいよな、みたいなことを思いました。千佳ちゃんがおとなしいけど前向きで、消極的なユズルを動かしているのがいい。設定を見るに葦原先生は意外とラブコメ好きなんだろうと思うのですが、このぐらいの温度感が一番いいよ……というのは単に自分の好みの問題かもしれない。

しかし今更ではあるんですが、丁寧というかじっくりというか、本当に話が進まないな……。ランク戦のときも一生やってるな、みたいなこと言われてましたが、閉鎖環境試験は「キャラが座って話をしてる時間」「それを作中のキャラが座って話して評価してる時間」が長くて、これを面白いと感じるのは結構キャラ萌えとかに近いのではと思います。それでも一定の面白さがあるのがすごいんだけど。この後長時間戦闘試験があることを考えると、冗談抜きで遠征に行くまであと5年くらいかかるんじゃないか。葦原先生の好きにやってほしい気持ちとちゃんと完結するんだろうかの気持ちの両方がある。

最後に「あのキャラって何学部?」が、あまりにもオタクが好きなテーマすぎて面白かったです。内容そのものは推しがいないからか自分にはあんまりピンと来なかったのですが、ちょっと好きな人はたまらないだろうなと思いました。あと、先生の説明からいろんな歴代編集の方がこの作品に関わって盛り立てていることが分かって、そこが嬉しかったです。