2022年3月の振り返り

この間年が明けたと思ったのに、年々嘘みたいに時間が過ぎるのが早くなっていく。3月はマジで振り返るほどのことがなかったけど、一応気持ちの切り替えのために書いておく。

 

 

  • 読んだ本

イアン・リード『もう終わりにしよう。』I'm Thinking of Ending Things, 2016)

ネットフリックスでの映像化が話題になっていたので。主人公の考え方や文体(翻訳だけど)、すごく好きかも……と思って期待して読み進めていたので、ラストには正直かなりガッカリした。前半の「わたし」のものの考え方とか、そういうところは本当に好きで……。というかその「好きな部分」を裏切られたように感じるオチだったから余計に「好きじゃない」という気持ちが勝ってしまったんだろう。オチ自体も、まさかと思ってたけど本当にそういう……という読めたものだったし。
でも全体に流れる不気味な空気とか、ちょっとずつ狂っていく描写とか、やっぱり前半の主人公の考え方とかはかなり好き。ラスト以外は。

わたしが望んでいるのは、自分をだれかに知ってもらうことなのだと思う。本当によく知ること。ほかのだれよりも、もしかしたら、わたし本人よりもわたしをよく知ること。わたしたちが人と真剣な関係を結ぶのは、それが理由なのでは?
(99頁)

 

ドストエフスキー罪と罰Преступление и наказание, 1866)

正直に言うとピンとこなかった。おもしろく読んだ部分もあるけど、思想も心情もいまいち腹に落ちることがないまま読み進めてしまった。読書のための読書にしてしまった感じだ……。地の文でさえ「ラスコーリニコフ」だったり「ロマヌーイチ」だったりするので、人物を把握するのがかなり難しかったのも一因かもしれない。まんが学術文庫とか100分de名著とか読んでからもう一回読みたいような……。

 

岡本真帆『水上バス浅草行き』

帯に下記の歌が引かれて、「あの短歌のひと」と言われているのが納得感がある。

ほんとうにあたしでいいの?ずぼらだし、傘もこんなにたくさんあるし

知ってる人は「あの人か!」と思うし、知らない人も「そんなに話題になったんだ」と思うし、いい文句だと思った。あとやっぱりこの短歌、とてもチャーミングなので、「あたしでいいの?」という事態になってみたい……。

好きな短歌は帯に引かれてる3首以外だと、以下のもの。

整備士が滑走路から手を振ってきっと見えないけど振り返す

真っ暗な部屋で目覚めるとき泥はそっと私のかたちに戻る

紫陽花がぜんぶ白くてもう君に会えないことを知る夢のなか

歌集は読み返すうちに沁みるものがあるので、好きな短歌はもっと増えると思う。あと、犬の短歌が多かった。自分は「犬を好きな人に悪い人はいない」みたいな考えは全然嘘だと思うけど、歌から優しさとか善性のようなものを強く感じた。

 

鈴木ちはね『予言』

すごく傲慢なことを言うと、自分は短歌を読むときに「詩的すぎて何言ってるか全然分からん」とか「分かりやすすぎて詩情がないな……」とかかなり勝手なことを考えるし、好き嫌いもわりとある方だ。評判のよい歌集を買ったけどあまりピンとこなかった、ということも正直ある。なので歌集はいつもちょっとチャレンジなんだけど、第2回 笹井宏之賞(大賞)はどちらもとてもよかった。こういう賞を足掛かりにして短歌を読むのもいいかもなと思った。

湖を巡る道路をいつの日か旅行した記憶をつくりたい

品川の手前で起きてしばらくは夏の終わりの東京を見た

 

しかし歌集を読んでて思うのは、1冊歌集を編めるほど短歌を詠むのはとても時間も労力もかかるのに、読むのは申し訳ないくらいあっという間だ。だからまあ、ツイッターで「何とかかんとかな短歌bot」とか見ていいねするだけじゃなくて、ちゃんと歌集を買って読まないとな……。

 

  • 観た映画

名もなき野良犬の輪舞불한당:나쁜 놈들의 세상, 2017)

ツイッターで「好きな映画を教えて!」と構ってちゃんをしたときに教えていただいた。おもしろかった……。韓国ノワールというジャンル、不勉強で「男たちのなにがしかのドンパチ・画面もストーリーも暗め・痛いシーンが多い」というイメージだったんだけど、映像も音楽もスタイリッシュで、場面の移り方一つとっても気が利いてて、観ていて楽しかった。
また自分は関係性のオタクなので、ジェホとヒョンスの関係を主軸にしたストーリーにはかなりグッときた。ジェホがヒョンスを仲間に引き入れるための選択や、人を信じなかったジェホがそれを揺るがしてしまったこと、そうして迎えた結末を見て……2人が接触したのは偶然じゃなくて打算や計画だけど、それでも彼らの間には何かがあったんだ……。教えてくれたフォロワーさんと通話で映画の感想をお話しできたのも嬉しかった。

 

マグニフィセント・セブンThe Magnificent Seven, 2016

いつかそのうち観よう……と思っていた映画が、Prime videoでもうすぐ配信終了になっていたので慌てて観る、というやつがあり、今回それでした。『七人の侍』も『荒野の七人』も観たことがない上での視聴だったけど、ストレートな勧善懲悪もので、物語の山場が分かりやすくてよかった。あと一言……グッドナイト・ロビショーとビリー、オタクはみんな好き(はいはい)

 

  • 観たアニメ・ドラマ

不滅のあなたへ』1期

これもフォロワーさんと通話していて気になったので。物語と共に舞台が移って、仲間が変わって……というだけでもう観ててかなり楽しかった。不死の存在が有限の命を持つ人間を見送るというシチュエーション?と、フシがゲームの武器のようにいろんなアドバンテージを持った肉体を得るのがイコールなのが面白かった。
人はバンバン死ぬけどしっかり弔われるから、観てて嫌な感じはしなかった。特に好きなキャラはマーチとピオラン(普通〜)(フシが人間味を帯びる前から面倒見てくれたキャラが好感度高いの、それはそう)

 

仮面ライダーW』22話まで

晩ご飯のお供に観始めたんだけど、ご飯を食べ終わっても続きを観てしまう。面白い。感想は最後まで観たら書きます。

 

  • 勉強時間

31時間43分。28日しかなかった先月よりも減っているが……。今月は前半は割と頑張れたものの、半ばからグダグダになり、最終週はまるでやらなかった。でも脳の仕組みとしては、まず作業に取り掛かることが大事らしいので(やらないとやる気は出ないらしいので)、4月はもう少し伸ばしたい。

 

  • 健康

歩数は10,303歩。特に運動の時間を設けていないにしては、そこそこだと思う。平均睡眠時間は5時間43分。先月より減ってる……。せめて6時間は眠るようにしたい。

体重は増えたり減ったりして、今はBMI19.23。2月は1日も欠かさず記録していたあすけん(アプリ)だが、3月は半ばからサボり始めて、最終週はかなり過食だった。体が重たくなって頭も働かなくなるのに、メンタルがやや不調だと手っ取り早い満足感を求めて食べてしまう。一度やるとクセになるし、かなりよくない。4月はちゃんとみき(あすけんの女性)の言うこと聞きます。あと、業務スーパーでお菓子を買うのは特別な場合を除いて禁止とします。

 

  • そのほかのこと

・3/5:野毛山動物園に行った。結構動物がいるのに、入園料が無料ですごい。入園料がない替わりに募金箱が設置されていて、500円課金した。カグーという鳥を初めて見た。カグーは天敵がいない環境に適応して飛べなくなったらしい。カグーと言わずすべての生き物がそうあってほしいよな。

・3/21:鎌倉を散歩する。引っ越してから鎌倉が近くなって、むやみやたらに行きたくなる。特に何をするでもなく、駅の近くを歩いて雑貨屋を見て、たい焼きを買った。食器屋で皿を見て、もう一枚もいらないくらいなのに皿がほしい願望が抑えられない。

・3/27:初めて会う人と三ッ池公園で花見をする。同年代の非オタク女性で、何を話していいか分からずにかなり緊張した。家を買いたい話、今までの部活やサークルの思い出、仕事で一番大きなミスの話などをした。楽しいより緊張が勝ってたけど、また会えたら嬉しいと思う。

・フォロワーさんと何度か通話してもらった。通話、ずっとやりたいと思っていたけど踏み出せなくて、でもやったら楽しかった。もっとやりたくなるけど、「楽しいのは自分だけかもな……」という気持ちもある。人の味を覚えたクマだ……と思った。

 

 
 
 
 
 
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自炊(というほどの料理ではないにしろ)も、ひとまず続けている。ツイッターを見てると「“映え”てえ~」という気持ちが湧く。でも後片付けが面倒くさい。

 

3月は前半まあまあ頑張って、後半だらけていた。2月はギンギンにやる気が漲っていたので、反動かも。暦も変わることだし、4月はもっといい月にしたい。