「アレック・ソス Gathered Leaves」神奈川県立近代美術館 葉山

 

観に行った。芸術作品を鑑賞するたびに思うんだけど「これいい」「これ好き」みたいな感想が先行するの、感性や知識が貧弱すぎる。

というわけで、あんまり言えることがないんだけど、よかった。コンセプトを決めて、ロードトリップを中心に撮影する制作スタイルがおもしろい。おもしろいというか、そういうものなのかって気持ちが大きいかもしれない。鮮やかでパッと人目を引くような写真は少なく(ポスターで使用されている上の写真はかなり絵的に映えているチョイスだと思う)、全体的に生活感というか、その土地や被写体の歴史や人生を感じさせる。ドキュメンタリーっぽい。

ミシシッピ川の川辺に定めた『Sleeping by the Mississippi』、ナイアガラの滝周辺の新婚夫婦や恋人たちやモーテルを写した『NIAGARA』、世捨て人の生活をドキュメンタリー的に追った『Broken Manual』、一山いくらの無名の写真家たちの写真を大量に使用した『A Pound of Pictures』……。とにかくコンセプトがよかった。

 

印象に残ったのは『NIAGARA』の『Tricia and Curtis.』

arthur.io

アームカットの痕や2人の表情とポージング、このカップルの今までとこれからに思いを馳せてしまう。

arthur.io

同じく『NIAGARA』の『A-1 Motel』もよかった。

 

葉山美術館、アクセス悪いからか天気が悪かったからか、連休だったのに本当に空いていた。すべての美術館がこのくらい空いてたらいいのに……。あと、驚いたのは展示品が撮影OKだった。人と行ったから写真撮らないちゃったけど、気に入ったやつをもっと撮ればよかった。失敗した。

『Broken manual』撮影中のドキュメンタリー映画、『Somewhere to Dissappear』は、おもしろいと感じる部分もあれば眠たくなる部分もあった。本人も言ってたけど『羊たちの沈黙』か?みたいな、おそらく精神的に病んでいるであろう人のインタビューが衝撃的だった。スリラー感。マジで映画みたいだな。

ほとんど何も書いてないけど、そんな感じ。今年の誕生日、友達にリクエストして写真集をもらったのもあって、空前の写真集ほしいモードかもしれない。