感想0215

Hazbin hotel観た。SNSで話題になってたらしい、全然知らなかった。姉と知り合いの方に勧めてもらって、姉に勧められたときは正直ふーん……って感じだったのだけど(彼女の審美眼をまったく信じてないので)、観たらとても面白かった。やるじゃん。

まずストーリーの軌道がしっかりしててよかった。1話ごとに変化があって飽きないし、主人公が話の推進力を握ってるところも好みだ。カートゥーンアニメって何となくスラップスティックでストーリーがふわっとしてるイメージがあったけど、本作は王道だったな(カートゥーンネットワークへの偏見かも)。加えて、ミュージカルアニメとしても歌唱パートが入るべきところにちゃんと入ってて、説明パートや感情の動きが非常にスマートで観てて気持ちがいい。キャラクター造形も遊び心たっぷりで、ラジオ的音声とラフトラックを持ったAlasterは特に秀逸ですね。

まあしかし、4話が本当に……本当によかったので、仮に話がグダグダでも補って余りあるというか……。それくらい4話はよかった。Loser,Babyを観たとき、よ、よすぎ〜!!と声に出してしまった。Huskと打ち解けた後にAngel dustがCharieに「気にかけてくれてありがとう」と伝えるシーン、何気なくかなりいいんだよな〜。Angelが少しずつ変わっていくのがよく分かって……。

あと全体を通して、テーマがいい。更生というかやり直しのチャンスというか……贖罪?赦し(forgiveness)? 最適な宗教的概念があるんだろうけど、思いつかない、今のところ天国側のキャラや思想にあまり魅力を感じてないんだけど、ここ掘り下げるなら避けては通れないよな。どうなるんだろう。

そんな感じで、今週は隙あらばサウンドトラックを聴いている。特に好きな曲4つ。

Poison


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そもそも曲として好き……だと思うんだけど、作中で出てきたときかなり衝撃的だったのでフラットに聴くのが難しい。サントラの中で一番ポップミュージックっぽい。歌詞もValがただ邪悪なだけのキャラではなく(邪悪だけど)、危険で有害な魅力が出ていて、非常によいですね。"My storry's gonna end with me dead from your poison"、フレーズとしてもすごくいいし、1コーラス目のここの映像が好き。サビもいいんだよね……コケティッシュを通り越して卑猥な振り付けを挑発的に踊るAngelが、ときどき見せる素の顔にうわ〜っとなる。

関係あるようなないような話だけど、AngelとValの関係が徹底的に支配と虐待で成り立ってて、ロマンスが発生してるような描き方をしないところ、かなりよくないですか? Angelからの感情はもちろんのこと、ValはAngelに執着してるけどVoxとデキてる(?)し。絶対にロマンス発生してほしくないし、ロマンスのない(Voxval前提の)Valangel、あまりにも邪悪だから大きい声で言えないんだけど普通に萌えなんだよな……。

Loser, Baby


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う〜ん、サムネイルがかわいすぎる。ここホントに好き。リンク貼ったついでに動画も見返したけど、しみじみいいな。こんなんデュエットとしてのパワーがA whole new world級だろ。Poisonと同じ回にあるから良さがより際立ってる。

"that's fine by me" の後にAngelが歌い出すのがすごく好きなんだよね。2人のハモリも綺麗だ。あと吹替だとピンと来なかったけど、"We're all living in the same shit sandwich."という歌詞、非常に共感できる。いいですね〜。

HuskとAngelの仲もここからどんどんグッドな感じになって……。6話や8話でHuskがいちいち「よくやったな……」「分かってたぜ……」みたいな顔でAngelを見てて笑ってしまう。嘘、これは照れ隠しで普通にド萌えです。

Out for love

ラテンっぽい曲調と情熱的な歌声が印象に残る。「愛じゃよハリー、愛じゃ」で育ってきたので、一番強いものは愛!みたいな展開に若干弱いのもある。普段恋愛アンチみたいなことばっかり言ってるくせに……。一見厳格なCarmillaが歌うのがいいね〜。VaggieはCharlieという明確に失いたくない人がいるので、覚醒にも納得です。

見直してるうちに思ったけど、推しキャラを1人つくるとしたらVaggieかも。「自分が好きじゃないから周りを批判してばかり」みたいなHuskの評、分かるな〜。一見落ち着いて見えるけど直情型で、Charlieへの揺るがない想いを持っていて……好き!

Stayed Gone

レスバトル曲では一番好き。Welcome to the show〜♪ がいいよね。テレビショーっぽい曲への入り方も好き。最初のヴァースをまずはVoxが歌って、最後に同じメロディをAlasterがおどろおどろしく歌い上げて締めるところも好きだな。力関係が出てていい。Veesはそのときどきで大物にも小物にも見えるところがいいよね〜。

しかし聴き直すと他の曲もいいな……。好きなところ。Respectless、Velvetの歌声。You Didn't Know、一番訴えかけるところでHell is Foreverのメロディがまた出てくるところ。Hell's Greatest Dad、明らかなFriends Like Meっぽいパパのパート。一番怒っていいところで黙ってバイオリン弾き出すパパでいつも笑ってしまう。

あんまりよかったんで、パイロット版も観た。やっぱりprime本編のほうが洗練されてるけど、本編ではそこまで観られなかったCherriとAngelの関係がさらに描かれててよかった。この2人といえば、ADDICTのMVも観ました。1.6億回再生って。


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最初のコーラスでストリップの間に入るカットイン、最後に2人で手を繋いでステージから抜け出してHellを爆発させて終わるの、かなりエモいな……。この2人かなりよくて、不安定なAngelに破天荒なCherriというマブがいるのは救いだなあ。6話の「アタシはビッチでこのままでいい」Cherriもよかった。一時期SNSでバズってた「いい女の子は天国に行けるけど悪い女の子はどこにでも行ける」的な。でも「アタシが必要なときはどこにいるか分かるでしょ?」って言って去るのもいい関係だな〜。

ADDICTに話を戻すと、映像として好きなのは間奏でヘドバンするCherriとストリップショーをするAngelです。クレジットの後のAngelも、何というか……はい。ラストのフレーズがすごく切ない。本編より救われない世界線というか。あと、Valangelは匂わせとかじゃなく明らかに肉体関係があるの、見るたびに……ここでは書けないような気持ちになります。こんな気持ちになりたくないのに、ウッ……。

1回吹替で観てから、好きなパートだけ何度か見返して、その後通しで英語音声に日本語字幕で、今は英語音声英語字幕で観てる。やっぱり伝わらないニュアンスがいろいろあって面白いな〜。もうちょっと観て満足したらHelluva bossも観ます。すごく楽しみ。